ダニエル・カーネマン心理と経済を語る

カーネマンのプロスペクト理論と管理会計

■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務、心理学等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

・プロスペクト理論・・・満足度(効用)を決めるのは、「変化」であって「状態」(富の絶対量)では無い
変化に対して近視眼的集中が引き起こされる。

・「損失回避」・・・人は、同等の利得から得られる満足より、損失の方に常に激しく反応する。
損失は同等の利得より強く感じられるということ。
(利得から得られる満足) ×2 = (損失)

・「焦点を絞ることによる錯覚」・・・あなたがそのことについて考えているときに重大だと思うほど、人生において重大なことは何も無い。人は、意識を集中させるとき、その重要性をあまりにも誇張してしまう傾向が強烈にある。

■ 私見
プロスペクト理論は難しい。要は、「今現在」の富の量が「未来」にどれだけ増えたか?が注目される人間心理のこと。

ex.
A 50 → 200 (150の増加)
B 1000 → 1010(10の増加)

Bの方が富の量は変化前も後もAより大きい。しかし、増加分はAの方が大きい。増加分にフォーカスし、そもそもの絶対量については軽視されがちになる人間心理のこと。これは貸借対照表の前期比較を見れば明らか。増加した数値に目が行く。そもそもの勘定科目の金額の多さ少なさには気を留めることが少なくなる。

簿記(管理会計)では投資意思決定論という計算式や理論があるが、上記「損失回避」の法則からすれば再考しなければならない。利益と損失をシミュレーション比較して、利益の方が大きければ、その戦略立案プロジェクトをGO(投資すべし)とするのが現行。著者によれば、損失するであろう金額よりも利益が出るであろう金額が2倍以上でない限り人はGO(投資すべし)といいづらくなる人間心理があるということ。

「焦点を絞ることによる錯覚」は、のど元過ぎれば熱さ忘れる ということわざ通り。今この瞬間に固執し過ぎて近視眼的目線であればそうならざるを得ない。今この瞬間において俯瞰的視点になれということ自体、心理的にかなり困難を伴うであろう。

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