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起業家はどこで選択を誤るのか-スタートアップが必ず陥る9つのジレンマ

TDA株式会社は起業を安易におススメしない

■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

・富とコントロールのトレードオフ
富・・・経済的価値を増大させるのか?
コントロール・・・経営権を持ち続けるのか?

・スタートアップの見直しに対する「過剰な自信」と「楽観主義」
家族や友人を従業員や投資家として事業に参加させることに繋がり、人間関係やスタートアップを危険にさらすことが多い。
自分が成功する見込みを競争相手よりもずっと楽観的に予測している。
自分の能力や知識を過大評価したり、
初期に必要なリソースを少なく見積もり過ぎていたり、
予測出来る範囲の問題を検討しない。
直感や希望的観測に陥る。
ネガティブな情報を軽視している。

幅広い選択肢、影響を把握すること。
最善の結果を期待しながら最悪の事態に備える。
受け身にならずに戦略的に決断を下す必要がある。

・自分にとって最大の動機が富なのかコントロールなのかを理解している起業家は決断を下す際に比較的迷いが少なく一貫性のある決断を下すことが出来る。
→目指す結果が「リッチ」or「キング」(「富」なのかそれとも「コントロール」なのか)かにたどり着く可能性は高まる。

・起業家にしっかりとしたマネジメントやビジネスの経験が欠けている会社は多い。

・「リッチ」or「キング」では無いハイブリッド戦略・分散戦略・・・危険を分散させようとすると大きなリスクが伴う。モデル分析によれば、失敗する可能性は大幅に高まる。

 

■ 私見
TDA株式会社は起業を安易におススメしない。著者はその理由を端的に説いている。楽観、ポジティブ、といった起業家の思考は大切ではある。しかし、俯瞰的に物事を見ることに長けている人物や、どういうゴールを目指しているかを熟考した人物は少ない。事業計画を立てる云々のレベルでは無い。起業してそのあかつきには、自分はどうしたいか?自分はどうありたいか?自分はどこへ向かっていきたいのか?を考えるべきである。手に職があるから、技術に優れているから、人脈があるから、という理由だけでは起業しては決していけない。

 

■ 富かコントロールか(「リッチ」か「キング」か)のジレンマの表
新しいビットマップ イメージ

ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質

起業家は廃業率の高さを知ってるのに、自分だけは商売がうまくいくと自信を持ちたがる

■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務、心理学等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

・私たちは、自分の人生に将来起こる出来事を過大評価する。自分の将来の幸せを上手く予測出来ない傾向があるということではなくて、過去の経験を振り返って学ぶことが出来ない、ということ。

・確証よりも反証のほうが信じられる。私たちは何が間違っているかについては確信をもっていいが、自分たちが正しいと思うことについては確信を持ってはいけない。

・偉大なアイデア、言い換えると「ブランド・ネーム」は点と点を結びつけた人のものになる。最終的に、アイデアから結論を導き出し、そのアイデアがどれだけ大事かに気づき、本当の価値を見出した人が勝利をつかむ。

■ 私見
将来起こるであろう事を過大に評価してしまう傾向。
例えば、ちまたの離婚率を知ってるのに、もうすぐ結婚するカップルはそれを無視する。
例えば、起業家は廃業率の高さを知ってるのに、自分だけは商売がうまくいくと自信を持ちたがる。
例えば、ビジネスの投資意思決定の際、予算を過少に見積もってしまう(実際はいつも予算オーバーしてしまう)。
これは楽天的でもあるが、悪い情報を出来るだけ見ないようにする傾向が人にはあるということだ。

ここに、起業家とマインドや視点が異なる第三者的立場の必要性が生じるわけである。
有用なアドバイザーである我々TDA株式会社のメンバーは起業経験もあれば、士業の専門家としての経験も十分に豊富である。

迷える起業家に指針を提示し、
楽天的な起業家にストップをかける
それも我々の重要な業務としている。
投資意思決定、人事配置、売上増加の目的の販路拡大等々、それらの諸問題を大局的な視点でしかも細やかなコンサルティング・アドバイザリーによって、起業家にコンパスの役割を果たしている。起業家のビジネスのデザインするのを我々はサポートしている。

はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術

起業したら3つの人格が必要

■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

・「事業の中心となる専門的な能力があれば、事業を経営する能力は十分に備わっている」← 致命的な仮定!

専門的な仕事をこなすことと、その能力を活かして事業を経営することは全く別の問題である。

・起業したら3つの人格が必要
① 起業家(変化を好む理想主義者)長期的視野
② マネージャー(管理が得意な現実主義者)
③ 職人(現場で手に職を持った個人主義者)短期的視野(まさに今だけ)

・自分が居なくても上手くいく仕組・・・「事業のパッケージ化」の考え方を持つ
① ハードシステム
② ソフトシステム
③ 情報システム
→システムがクライアントを満足させる・イノベーション→数値化→マニュアル化 が事業を発展させるコツ・初めから一流企業のように経営する・例え、一人でも組織図を作る。(ex.営業部、総務部、経理部、購買部等々)・あなたの事業はあなたの人生では無い。事業と人生は全く別物。人生の目的は事業に奉仕することでは無い。反対に、事業は人生に奉仕することである。

■ 私見
スタートアップ時には特に、経営者は3つの顔を持たねばならない。「起業家」と「管理者」と「職人」である。専門家しかり飲食店しかり、、、どのような業種業態に関わらず経営者はあらかた職人だらけ。起業家と管理者の顔を持つ時間と能力に欠けている。製品・商品・サービスが良かろうが並だろうが、起業家と管理者が居ないビークル(組織体)は成長しない。個人事業主や小企業としてそれなりの規模を安定的に、かつ拡大路線を考慮しないスタイルやポリシーを貫くモデルなのであれば、それでも全く構わない。しかし、少なくとも職人という専門家(専門バカ)の視点だけではなく、大局的・俯瞰的な視野を持ったうえでビジネスを軌道に乗せてもらいたい。でなければ、数年で廃業の憂き目を見る確率は高まるだろう。

ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか?

起業家は楽観主義

■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務、心理学等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

・起業家の楽観主義
① 私達は目標に注意を集中し、一度立てた計画がアンカーとなり基準率を無視する。
結果、計画の錯誤に陥りやすい。
② 未来の予測を能力のせいだと考えたがり、幸運が果たす役割を無視する。
結果、自分の能力で結果は左右出来ると思い込む。
③ 自分が知っていることを強調し、知らないことを無視する。
結果、自分の意思に自信過剰になりやすい。
④ 自分達がしたいことや出来ることばかり見て、他人の意図や能力を無視する。

・楽天的傾向が強い経営者ほど、過大なリスクをとりがち。

・状況が手掛かりを与える。この手がかりを元に、専門家は記憶に蓄積された情報を呼び出す。そして、情報が答えを与えてくれる。直観とは認識以上でもなければそれ以下でも無い。

・リスクに伴う決定を総合的に扱うリスクポリシー・・・
計画策定時の外部情報に基づくアプローチ。広いフレーミング。
「過度の楽観主義」と「過度の警戒心」による損失回避という2つのバイアスを打ち消すため、内部情報だけに頼ってはならないこと。

・「サンクコストの錯誤」・・・
他にもっとよい投資があるにもかかわらず、損を出しているa/c(勘定)に追加資金を投じる決断のこと。高くつく誤り。

・人間を含めてあらゆる動物は得をするより、損を防ぐことに熱心。参照点近くに留め置く重力、保守的な傾向。
(ex. 防衛側が必ず勝つ縄張り争い)

・記憶の特徴・・・
① 接続時間の無視・・・時間の重みを完全に無視する
② ピーク・エンドの法則・・・最後の瞬間だけで人生全体を評価する

■ 私見
著者の心理学の見識が経済学にも応用されたとされノーベル賞を受賞している。この書籍は、経済学のみならず、経営学やマーケティングにも適用される非常に広範囲な知見である。ビジネスにおいて、動くのは要は、人である。心理的アプローチ抜きでは、浅はかな理論しか語れないことが証明されたようにも思われる。上記、起業家の楽観主義においては、自分の性格を重々じっくりと考え、楽観的思考を押しとどめ、商売していかなければならないことを示唆する。スキルやノウハウだけを持ってして、そのビジネスは維持継続ですら不可能であろう。また、リスクに対する対処法として、うちうちのデータだけを参照してことをことを進めることは危険であって、広いフレームで検討しなければならないとする。さらに、人は、メリット(得)よりもデメリット(損)を注視しがちであり、保守的である、という傾向を知ったうえで、リスクに対する一貫した考え方(リスクポリシー)を構築しなければならない、とする。