10670173_636558873128332_2941909631619389312_n

株式の内容についての特別な定めと9種類の種類株式の内容

1.剰余金の配当についての株式(会社法108条1項1号)

2.残余財産の分配についての株式(会社法108条1項2号)

3.議決権制限株式(会社法108条1項3号)

4.譲渡制限株式(会社法107条1項1号、同108条1項4号)

5.取得請求権付株式(会社法107条1項2号、同108条1項5号)

6.取得条項付株式(会社法107条1項3号、同108条1項6号)

7.全部取得条項付株式(会社法108条1項7号)

8.拒否権付株式(黄金株)(会社法108条1項8号)

9.役員選任権付株式(会社法108条1項9号、347条)

上記のとおり、株式は普通株式のみではなく様々な種類の株式の発行が会社法上認められています。

次回以降は、その活用例をご紹介します。

参考文献:中小企業のための戦略的定款(発行:民亊法務研究会)

10670173_636558873128332_2941909631619389312_n

中小企業のための戦略的定款(7)

(取締役の任期)

第〇条  当会社の取締役の任期は、選任後2年以内に終了する最終の事業年度に関する定時株主総会終結時までとする。

2  補欠又は増員により就任した取締役の任期は、その選任時に在任する他の取締役の任期の満了すべき時までとする。

3  1項及び2項の規定に関わらず、取締役○○○○の任期は選任後10年以内に終了する最終の事業年度に関する定時総会の終結時までとする。

安易に取締役の任期を10年まで伸長すると、任期途中での取締役解任による損害賠償問題が生じる恐れがあるため、オーナーである取締役の任期のみを伸長して、他の取締役とは別の任期を規定する実例も出始めています。

参考文献:中小企業のための戦略的定款(発行:民亊法務研究会)

10670173_636558873128332_2941909631619389312_n

中小企業のための戦略的定款(6)

(乙種類株式の内容)

第〇条 当会社は、下記の内容の乙種類株式を発行することができる。

2 当会社は、剰余金の配当を行うときは乙種類株式を有する株主(以下「乙種類株主」という)に対し、甲種類株主に先立ち1株につき金〇〇円を超えない範囲内で、取締役の過半数の一致で定められる金額の剰余金の配当を受けることができる。

3 乙種類株主は、株主総会における議決権を有しない。

剰余金の配当は、基本的にその所有する株式の数に応じて平等に株主に配当されますが、定款で定めることで特定の株式について優先的に配当を受けられるものと定めることができます。
議決権の有無と組み合わせることで、比較的普及している種類株式であると言えます。

参考文献:中小企業のための戦略的定款(発行:民亊法務研究会)

10670173_636558873128332_2941909631619389312_n

中小企業のための戦略的定款(5)

(甲種類株式の内容)

第○条  当会社は、下記の内容の甲種類株式を発行することができる。

2  当会社は、甲種類株式を有する株主(以下「甲種類株主」という)に下記の事由が生じた場合は、当該事由の生じた日以後であって取締役の過半数の一致により定める日において、当該甲種類株主の所有する甲種類株式を取得することができる。当会社は、甲種類株主に対して甲種類株式の取得と引換に、甲種類株式1株につき乙種類株式1株を交付する。

1.甲種類株主に対して後見開始の審判の申し立てがされた場合

2.甲種類株主が死亡した場合

3.甲種類株主のうち、当会社の役員がその地位を失った場合

取得条項付株式は株主の意思に関係なく会社全体に株式回収の権利を与えているものであるから、株主にとっては何時回収させられるかわかりません。 株式発行価格を他の株式と比べて低く設定し、資金は余りないが将来性のある会社に投資したいというような、小口投資家を対象とした資金調達方法として活用できます。

参考文献:中小企業のための戦略的定款(発行:民亊法務研究会)

10670173_636558873128332_2941909631619389312_n

中小企業のための戦略的定款(4)

(発行可能株式の総数)

第○条  当会社の発行可能株式の総数は、20,000株とする。

2  当会社が発行する各種類株式の総数は次のとおりとする。

甲種類株式(取得条項付株式)20,000株

乙種類株式(剰余金配当優先・無議決権株式)20,000株

種類株式発行会社においては、発行可能種類株式総数と発行可能株式総数との関係について、会社法上特に規定されておらず発行可能種類株式総数の合計数が発行可能株式総数を超えても、或いは下回っていても差し支えありません。

こらからは、会社法上規定される株式の種類について述べたいと思います。配当についての優先株式、劣後株式くらいしか実務上普及していませんが、発行可能な内容について様々な規定があり、その規定内容により会社運営が救われた例も存在します。

参考文献:中小企業のための戦略的定款(発行:民亊法務研究会)