■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務、心理学等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

■ <レッド・オーシャン戦略>は下記左側、<ブルー・オーシャン戦略>は下記右側に分類される。
・既存の市場空間  ←→ 競争の無い市場空間を切り開く
・既存の需要を引き寄せる ←→ 新しい需要を掘り起こす
・買手の要望に応える  ←→ 業界の買手グループを再定義
・競合他者を打ち負かす  ←→ 競争を無意味にする
・業界の枠組内で価値最大化  ←→ 業界の枠組を超えて補完財・サービスを見渡す
・業界内のライバル企業に照準  ←→ 代替財・サービスを提供する業界に注目
・差別化or低コスト化  ←→ 差別化と低コスト化共に追求
・価値とコストの間はトレードオフ  ←→ 価値を高めながらコストを押し下げる
・業界の志向に沿い価格パフォーマンス比改善 ←→ 業界の感性志向or機能志向を問い直す
・時間軸は外部トレンドへの適応 ←→ 将来に渡り外部トレンド形成に係わる

アクションマトリクス
ブルー・オーシャン戦略を行うための4つのアクションマトリクス
① 取り除く・・・業界常識として製品サービスに備わっている要素のうち取り除くべきものは何か?
② 減らす・・・業界標準と比して思い切り減らすべき要素は何か?
③ 付け加える・・・業界でこれまで提供されていない今後付け加えるべき要素は何か?
④ 増やす・・・業界標準と比して大胆に増やすべき要素は何か?
①、②は顧客にとって過剰なもの、低コスト化要素
③、④は顧客が潜在的に求めているもの、新たな価値になる要素

価値曲線
上記アクションマトリクス検討後、顧客が重視する価値の「見える化」として下記の特徴を持つ新しい価値曲線が生まれるとされる。
・メリハリ・・・価値曲線に鮮明に現れる
・高い独自性・・・独自の形状
・訴求力のあるキャッチフレーズ・・明快で心に強く訴えかけるメッセージ

6つのパス
更に、ブルー・オーシャンの創造にあたり、市場の境界を引き直す下記の6つのパスの検討をしなければならないとされる。
① 代替産業に学ぶ(ex. 映画館vsレストラン どちらも休暇を過ごす目的)
② 業界内の他の戦略グループに学ぶ(ex. 高級ブランドのBMW vs ジャガー)
③ 買手グループを見直す(使用者・購入者・影響者)
④ 補完財・サービスを見渡す(ex. 映画館に行くため補完財であるベビーシッターを雇う)
⑤ 機能志向と感性志向を切り替える(感性に訴える要素を添えて規格化製品に潤いを与える)
⑥ 将来を見渡す(時間軸を長期的に伸長させる)

ブルー・オーシャンアイデアインデックス
最後に、下記①~④の手順で実現可能性を探り全てをクリアする必要があるとされる。
① 効用・・・比類無き効用はあるか?製品を何としても購入する理由はあるか?
② 価格・・・多くの顧客に手に届き易い価格か?
③ コスト・・・目標コストを達成出来るか?
④ 導入・・・導入の壁に予め対処済か?

■ 私見
ブルー・オーシャン戦略とは、端的にいえば「再構築主義」。そして、その目的は低コストと差別化を同時に実現することとされる。従来のレッド・オーシャン戦略(構造主義・環境決定論的)との比較において顕著な特徴がある。

Posted by:TAXDESIGN_Naoki Miyamoto

TDA株式会社代表取締役兼CEO & Founder, 税理士