■ 読書備忘録(ビジネススキル、税務、心理学等に関する書籍の読書備忘録。キーエッセンスのみを引用。参考になれば幸い。)

・ランダム分布にパターンを見出す傾向 ・・・
安易に公式の様にパターンを見つけてはいけない。必ず大きなインパクトを持つ例外が存在する。

・気分が直感の正確性に大きな影響を及ぼす・・・
ex. ご機嫌だと直感が冴え、創造性が一段と発揮される。反面、警戒心が薄れ、論理エラーを起こしやすくなる。

・反復的な接触は生命体と周囲の環境との関係において有利に働く。
→ 反復されると好きになる。

・人は、統計的な推論をすべき状況で、因果関係を不適切に当てはめようとする傾向がある。人には因果関係を見つけたがる強いバイアスがかかっており、ただの統計はうまく扱えない。

・2つの変数の相関が不完全なときは、必ず平均への回帰が起きる。・・・
ビジネス書は、リーダーの個性や経営手法が業績に及ぼす影響を常に誇張している。
差は運。
→ その差は必ず減少する。
→ これを平均への回帰という。

・人は、過去についてつじつまの合った後解釈をし、それを信じ込む傾向がある。自分たちの予測能力には限界があるとなかなか認めたがらない。

・世界は予測不能なのだから、予測エラーは避けられない。

・プライミング効果・・・
無意識のうちに周囲の状況から刺激を受け、それによって思考や行動が規定される。

■ 私見
人は、じっくり考えても直感で考えても、なにかの影響を受けたり大きな間違いをした決断を下すことが多い、ということを心してキモに銘じておくべきだ。成功した企業経営者の自伝や経営者を題材にしたリーダーシップ論という分野のビジネス書、経営書しかり。経営者の資質、性格、行動、戦略がその企業の業績と相関関係が果たしてあるのか?著者は相関関係は低く、運を低く見積もり過ぎているとする。人は後解釈でいいようにストーリーを作りたがる。美しいからだ。個別の経営者に関する書籍については、批判的な視点かつ単なる読み物として読むべきではなかろうかと考えさせられる。ランダム分布にパターンを見出す傾向もそうだ、これも人は一貫した定理やストーリーを造ってしまう傾向にあるからだと推察される。

さて、この上記の原則を悪用しよう。
後解釈して美しい話に仕立てあげる(例えば経営者の伝記)、
反復して見せて気になりだすように仕向ける(例えばTV広告)、
予測不能な世界をまるで預言者のごとく未来を語る(例えばアナリスト)、、、、
この方法はまさに現代の腐れたマーケティング手法ではなかろうか。

Posted by:TAXDESIGN_Naoki Miyamoto

TDA株式会社代表取締役兼CEO & Founder, 税理士

One thought on “ 現代の腐れたマーケティング手法 ”

  1. 大手広告会社、コンサル会社のマーケティング手法には大いに学ぶ?!ところが多いです。良くも悪くも・・・

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